マスクの効果について考えてみる

マスクの効果について

新型コロナウイルスの感染拡大にともない、 どこに行ってもマスクの売り切れ状態が続いています。しかし、マスクを着用することに効果はどれくらいあるのでしょうか?

 「マスクを手作りする人」が増えています。手芸店などでは専用のコーナーも設けられ、材料のガーゼやナイロンゴムを買い求める人も増えているようです。

しかしマスクを着用することにどれくらいの効果があるのでしょうか。

一般的に言われているマスクの予防効果

  • マスクをしていることで鼻や口を触らなくなるため、手に付着した菌が鼻や口を経由して入りにくくなると考えられている
  • 通常の使い捨てマスクは「ウイルス」をシャットアウトすることは出来ない。しかし、咳やくしゃみなどで飛散する「飛沫」は粒子が大きいので通しにくい
  • マスクをつけていると何となく安心感がある

このようにマスクの予防効果は意外と少ないようです。

「咳」「くしゃみ」のある人が着用した場合

「咳」「くしゃみ」をする人がマスクを着用した場合、その効果は大きいと言われていますが・・・

実際に「マスク着用」の有無で、咳をした場合、飛沫の飛び方にどれくらい違いが出るかを撮影した結果から見てみましょう。(出典:MHLWchannel)

マスクを着用せず咳をした場合

この場合、飛沫は約2メートル先まで飛びます。
(出典:MHLWchannel)

マスクを着用して咳をした場合

この場合、前方への飛散はかなり抑えられます。画像からも分かるように着用者の上方へと飛散します。
(出典:MHLWchannel)

マスク着用でウイルスは防げる?

下の図は、スギ花粉、細菌、ウイルスの大きさと、マスクの穴の大きさをあらわしたものです。 サイズの大きいスギ花粉はマスクでシャットアウトすることができますが、ウイルスはサイズが0.1マイクロメートルと非常に小さいため、マスクの穴を簡単に通過してしまいます。

下の図は、咳やくしゃみによって飛散する「飛沫」の大きさと、水分が蒸発した「飛沫核」の大きさを表しています。

咳やくしゃみによって飛散した「飛沫」は水分を含み、5マイクロメートル以上とサイズが大きいためマスクで防ぐことができます。この飛沫を吸い込むことによって起こるのが「飛沫感染」。この飛沫感染はマスクによって防ぐことが出来ます。咳やくしゃみで「飛沫」を出来るだけ飛ばさないことと、吸い込まないようにすることがマスクの役割といえます。

一方、飛沫核は水分がない分、軽いため長時間空気中を漂います。これを吸い込んで感染してしまうことを「空気感染」といいます。ただしコロナウイルスの場合、空気感染は起きていないと厚生労働省は説明しています。

これまでに判明している感染経路は、咳やくしゃみなどの飛沫感染と接触感染が主体です。空気感染は起きていないと考えています。ただし、例外的に、至近距離で、相対することにより、咳やくしゃみなどがなくても、感染する可能性が否定できません。 (厚生労働省HPより・2020年2月26日)

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